時間に縛られたくないから会社員を選ぶ！？＜ビジネスセミナー その９＞

うー。うまく言えないわ…と思ってきたことですが、言います！

「開業すると経費が思いのほか嵩むよ」
かつてフリーランスになろうとしたとき、
いろいろな先輩に話を聞いたなかで共通していたのがこれでした。

覚悟はしていたものの、原稿用紙鉛筆から始まって
（まだ手書きの時代。ワープロが出現したのはたしか２年後ぐらい？）
毎日数紙は読まないといけない新聞代や、たくさんの資料代。
時代の空気をチェックするための十数誌の雑誌代や取材費。
日々の交通費、たまには仕事先へ持っていきたいおやつ代から
事務所で使うお茶やちょっと飾りたいお花まで。

「家賃だけじゃないんだよ」
　と教えてくれたコピーライターの先輩は、
「今もらっている給料の３～４倍の収入が見込めないなら
　開業しないで就職しなさい」　

ということは、当時私の収入は税込み２５０万円でしたから…１千万円！？

なにしろ開業を志したわけではなく、
やむをえずそうなってしまったわけなので、
そんな見込みがあるどころか給料と同額でも難しい…。

でも、なにしろやむをえない理由もありましたし、
当時は独身で家族もいなかったので、
とにかくやってみようと考えて、
毎日まいにち名刺と作品ファイルを持って
いろいろな会社へお邪魔しました。

１００枚印刷した名刺は１カ月半でなくなりました。

おかげさまで少しずつ仕事をいただけるようになって、
一度やらせていただいた仕事そのものが次への営業になって、
次の仕事につながるということを知りました。

（いわゆる「呑みに行く」とか「営業」とかが、今でも苦手な私にとって、
　作品で評価していただけることはありがたいことでした）

半年もたたないうちにわかったのは、
「自由業（フリーランス）って本当に不自由なんだ」ということ。

実は、不自由なように見えている会社員の方が、
時間に縛られなくて自由な面があることを
開業してから初めて知ったのです。

（続く）

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